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【無線工学】《レーダー》(H29-2午前(16))パルスレーダーの動作原理

無線工学パルスレーダーレーダー
問題

 パルスレーダーの動作原理等について述べたものである。このうち誤っているものを下の番号から選べ。

パルスレーダーアンテナ

1 水平面内のビーム幅が狭いほど、方位分解能は良くなる。

2 最小探知距離を短くするには、水平面内のビーム幅を狭くする。

3 図1は、レーダーアンテナの水平面内指向性を表したものであるが、放射電力密度(電力束密度)が最大放射方向の1/2に減る二つの方向のはさむ角$\theta_1$をビーム幅という。

4 図2に示す物標の観測において、レーダーアンテナのビーム幅を$\theta _1$とすると、図面上での物標の表示は、ほぼ$\theta_1 + \theta_2$となる。

解答 2

最小探知距離を短くするには、パルス幅を狭くする。

パルスレーダーの性能

(1)最大探知距離
物標を探知できる最大距離を最大探知距離といいます。最大探知距離を長くするには以下の方法をとります。
①アンテナ利得$G$を大きくする
②波長を長くする
③送信電力を大きくする
④受信機の最小受信電力を小さくする
⑤アンテナを高くする
⑥送信パルス幅を広くし、パルス繰り返し周波数を低くする

(2)最小探知距離
物標を探知できる最小の距離のことを最小探知距離といいます。レーダーは電波を送信している間は電波を受信できません。最小探知距離を小さくするためにパルス幅を狭くすると、受信周波数帯域幅を広くする必要があります。パルス幅を$\tau$とすると、最小探知距離は$150\tau$となります。

(3)距離分解能
同一方向にある2つの物標を分離できる最小距離を距離分解能といいます。パルス幅を$\tau$とすると、距離分解能は$150\tau$となります。

(4)方位分解能
同一距離にある物標を見分けることができる最小の角度を方位分解能といいます。アンテナの水平面内のビーム幅を狭くすると指向性が鋭くなり、方位分解能が良くなります。

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