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【無線工学】《中継方式》(H27-6午前(13))衛星通信の多元接続

無線工学衛星通信中継方式
問題

 次の記述は、衛星通信の多元接続の一方式についてのべたものである。該当する方式を下の番号から選べ。

 各送信地球局は、同一の搬送周波数で、無線回線の信号が時間的に重ならないようにするために、自局に割り当てられた時間幅内に収まるよう自局の信号を分割して断続的に送出し、各受信地球局は、自局に割り当てられた時間幅内から自局向けの信号を抜き出して受信する。

1 プリアサイメント

2 CDMA

3 FDMA

4 SCPC

5 TDMA

解答 5
衛星通信の多元接続

多元接続とは、複数の地球局一つの衛星にアクセスして通信できることいいます。回線(チャネル)を地球局に割り当てる方法としては、あらかじめ回線を割り当てるプリアサイメントと、要求があるたびに回線を設定して通信が終了すると回線を解消するデマンドアサイメントがあります。

(1)FDMA
FDMAは、複数の地球局に中継器の周波数を分割して回線を割り当てる方式です。衛星の中継器で多くの搬送波を共通増幅するため、中継器をできるだけ線形領域で動作させる必要があります。

(2)TDMA
TDMAは、複数の地球局に同じ周波数を用いて時間を分割して回線を割り当てる方式です。時間的に信号が重ならないように、ガードタイムを設けます。また、各地球局の送信信号バーストが、割り当てられた時間スロット内に収まるように、各地球局間の送信信号バーストの同期が必要になります。

(3)CDMA
スペクトル拡散技術により、疑似雑音符号を使用することにより、同じ周波数で時間も分割することなく回線を割り当てる方式です。このため、一つの衛星中継器で一つの電波を増幅する場合、飽和領域付近で動作させることができ、中継器の送信電力を最大限利用できます。

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