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【無線工学】《基礎理論》(H28-10午前(7))抵抗$R_L$で消費される最大電力

無線工学抵抗回路基礎理論
問題

 図に示すように、起電力$E$が100[V]で内部抵抗が$r$の交流電源に、負荷抵抗$R_L$を接続したとき、$R_L$で消費される電力の最大値(有能電力)が20[W]であった。このときの$R_L$の値として、正しいものを下の番号から選べ。

電気回路
1 100 [$\Omega$]
2 125 [$\Omega$]
3 200 [$\Omega$]
4 250 [$\Omega$]
5 500 [$\Omega$]
解答 2

最大供給電力の定理

 内部抵抗$r$、起電力$E$の電圧源に抵抗$R_L$を接続した時、抵抗$R_L$に供給される電力の最大値は$E^2/4R$であり、この時の$R_L$は$r$に等しい。

[証明]
抵抗$R_L$で消費される電力$P_R$は以下となる。
$P_R = R_L \left(\frac{E}{r + R_L}\right)^2 = R_L \left(\frac{E^2}{r^2 + 2rR_L + {R_L}^2}\right) = \frac{E^2}{\frac{r^2}{R_L} + 2r + R_L}$
$P_R$が最大になるためには、上式の分母が最小になればよい。
分母に注目して、最小値の定理より、$R_L = \frac{r^2}{R_L}$の時に最小になる。
よって、${R_L}^2 = r^2$ より$R_L = r$ の時、電力$P_R$は最大となる。

$R_L$で消費される電力は$r = R_L$のとき最大となる。よって、そのとき$R_L$で消費される電力は$r = R_L$を用いて以下となる。

$$P = {\left(\frac{E}{r + R_L}\right)}^2 R_L = \frac{E}{4R_L}$$

したがって、$R_L$は次のようになる。

$$R_L = \frac{E^2}{4P} = \frac{100^2}{4 \times 20} = 125 [\Omega]$$

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